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認知症疾患医療センター お知らせ

2023.11.25
認知症疾患医療センター

令和5年度 第1回オンライン事例検討会 開催レポート

【第1回事例検討会(オンライン)の開催レポート】

 

10月11日(水)に9名の方にご参加いただきました。地域包括の職員や居宅のケアマネ、診療所の看護師、施設ケアマネ、精神科デイケアの作業療法士など様々な職種の方の参加がありました。

今回より①ミニレクチャー②事例検討の2部構成で開催させていただいており、今回のテーマは「軽度認知障害(MCI)の方の支援について」でした。第1部のミニレクチャーでは、東京都南多摩医療圏認知症疾患医療センター平川病院のセンター長代理である椎名貴恵様に「平川病院の事例検討会」についてお話しいただきました。平川病院では地域の支援者との顔つなぎの機会としてほぼ毎月事例検討会が開催されており、地域の中に定着しているとのこと。最後のまとめで「打ち上げ花火は専門の人でないと出来ない。私たちは小さな線香花火をみんなで持ち寄って花火大会をしている感じで取り組んでいます」との話しが大変印象に残りました。ちなみに11月には「認知症ケア加算について」のテーマで開催され、その後も定期開催される予定です。椎名様より「時間が合えば是非参加してください」とのこと。

平川病院認知症疾患医療センターのホームページ(https://hirakawa.or.jp/center

から申し込むことができますので、興味のある方は是非お問い合わせください。私も時間が合えば参加したいと思います。

続いて第2部では軽度認知障害(MCI)の事例検討を行いました。グループワークにて参加者がそれぞれの立場から意見を出しあい、参加者で共有しています。参加者からは「MOCAという認知機能検査があることを初めて知りました」「地域包括や高齢者相談センターとの繋がりは大事」「現状生活出来ているが、何か本当に困ったことがあればSOSを出せる方々なのではないか」などの意見がありました。今回事例提供を行った当院の精神保健福祉士は「当事者・家族との適度な距離感が難しいと感じたが、今回の検討会で関わり方のヒントをもらえたと思います」とまとめのコメントをしています。軽度認知障害(MCI)の方は、地域社会の一員として普段は特別な手立ての必要はないものの、何かしら事が起こったり、変化などがあった場合に地域の医療・福祉機関などがキャッチできるシステムの確立が必要なのではないかと感じました。今後、この事例検討会やその他様々な場面でそれに向けてのお話しができればと思います。次回は2月に「高齢者と自動車運転について」のテーマで開催予定です。特に但馬地域では身近なテーマではないかと思います。1月に開催案内をさせていただきますが、多くの皆様にご参加いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 

精神保健福祉士  山森和也